ピアノ教室に通っている方・通うことを検討している方のほとんどは、トラブルや困りごとなく楽しく通いたいと考えているでしょう。
しかし残念ながら、ピアノ教室ではときどきさまざまな理由でトラブルが発生してしまいます。
できることなら、最大限トラブルを避けてピアノを習いたいものですよね。
トラブルを避けたい場合、ピアノ教室で起こりやすいトラブルのパターンとその対策方法を知っておくことが重要となります。
この記事では、ピアノ教室において発生しがちなトラブルとその対策方法を主に生徒さん向け中心に解説していきます。
ピアノ教室でのトラブルを避けたい方は、ぜひお読みください。
ピアノ教室で発生しがちなトラブルとはどんなもの?
では、ピアノ教室では具体的にどのようなトラブルが発生しているのでしょうか。まずは、ピアノ教室において発生頻度の高い代表的なトラブルを解説していきます。
ピアノ教室のトラブル1:レッスンの振替を断られた
1つ目のピアノ教室におけるトラブルは、「レッスンの振替を断られた」というトラブルです。
こちらは、急な予定変更によって振替をお願いした際、「すでにほかの生徒さんのレッスンが入っていて振り返られない」と断られてしまうケースです。
中には「振り返られなかった分月謝が安くなることもなく、通常と同じ分の料金を請求された」というケースも存在します。
「習い事は振替システムがあって、絶対振り返られるのが普通なんじゃないの?」と思われる方もいるかもしれません。
しかしピアノ教室の中には、「スケジュール上振替に対応できないこともあるため、不平等にならないよう振替システムを一切設けていない」という教室もあります。
ピアノ教室における振替システムについての概要は、ホームページに記載されていることがほとんどです。
- 振替システムは用意されているのか
- 振替にお金はかかるのか
- 振替をしなかった場合、月謝は安くなるのか
以上のような情報について、ホームページや入会前の体験レッスンなどでしっかりと確認しておくことをおすすめします。
ピアノ教室のトラブル2:思ったよりも休みが多かった
続いてのピアノ教室におけるトラブルは、「思ったよりも休みが多かった」というトラブルです。
例として、「週1回のレッスンに通い始めたら、時々休みの日が用意されており、厳密に数えると週1回よりも少ないペースとなっていた」といったケースがこちらに当てはまります。
「1年に45回」など、年単位でレッスンの数を決めている教室の場合、休みを挟むケースがあります。
「レッスンの回数が想定よりも少なかった」という状況を気にされる方は、ホームページのカレンダーなどを通して確認しておくことをおすすめします。
ピアノ教室のトラブル3:先生との相性が合わない
続いてのピアノ教室におけるトラブルは、「先生との相性が合わない」というトラブルです。
「生徒が先生からピアノを習う」というピアノ教室の性質上、生徒や先生に関するトラブルが増えるのは必然だと言えます。
ピアノ教室では、先生の指導方法が生徒と合わず、トラブルになってしまうことも少なくありません。
先生に関してのトラブルでありがちなものとしては、以下のようなものが挙げられます。
- 先生が厳しすぎて生徒がストレスを感じ、行きたくないと感じてしまう
- 生徒が練習に不真面目であることから、先生の指導が厳しくなってしまう
- 先生の指導がハイレベルすぎて、生徒のレベルや意欲とギャップが生じてしまう
先生と相性が合わず困っている生徒さんは、教室を変えることをおすすめします。
先生に苦手意識を持っていると、レッスンも身に入らなくなってしまうためです。
なお、先生が複数人いる大手教室の場合は、教室側に申請することで先生を変えてもらえるケースもあります。
トラブルに巻き込まれやすいのはどんな先生?
ピアノ教室の先生の中には、トラブルに巻き込まれやすい人とそうでない人がいます。では、どのような先生がトラブルに巻き込まれやすくなってしまうのでしょうか。
ここからは、トラブルが発生しやすい先生の特徴について解説します。
トラブルになりやすい先生1:レッスンが伸びて、終了時刻がずれることが多い
最初のトラブルになりやすいピアノ教室の先生の特徴は、「レッスンが伸びて、終了時刻がずれることが多い」です。
「しっかりと指導したい」という思いから、終了予定時刻よりもレッスンが伸びてしまうということはないでしょうか。
「ほんの5分だから」と思われる先生もいるかもしれませんが、生徒さんやその親御さんにもスケジュールがあります。終了時刻がずれることが何度も続くと、トラブルになる可能性もあるでしょう。
レッスンがたくさん詰まっている教室の場合、前のレッスンの終了時刻がずれることで、次のレッスンの開始がずれる可能性もあります。
極力、開始と終了の時間は守るようにしましょう。
トラブルになりやすい先生2:明確なターゲットを設けていない
続いてのトラブルになりやすいピアノ教室の先生の特徴は、「明確なターゲットを設けていない」です。
ピアノ教室を運営する上では、「どんな目的で指導をおこなっているのか」「どんな目的の生徒さんが多いのか」といったことを明確にし、その情報をホームページなどに反映させましょう。
生徒さんの傾向に関する情報がないと、「大人の自分がレッスンに来てみたら、ほかの生徒さんが子どもばかりで居心地が悪かった」といった経験を生徒さんにさせてしまうことにもなりかねません。
また、レッスンの方針についてもしっかりと伝えておく必要があります。
「楽しくピアノを弾くつもりで来たのに、音大を目指すような厳しい本格レッスンだった」といったことがあると、生徒さんにとっても嬉しくありません。
周りの生徒や先生にギャップがあると、生徒さんの早期退会にも繋がります。
「お子さんの多い教室です」「音大を本気で目指したい方向けの教室です」といった文面をホームページ上に入れ、ターゲットを的確に集客することを心がけましょう。
トラブルに巻き込まれやすいのはどんな生徒と親御さん?
ピアノ教室でたびたびトラブルに巻き込まれてしまうという場合、生徒さんや親御さん側に原因があることもあります。
ここからは、トラブルに巻き込まれやすい生徒さんやその親御さんの特徴について解説します。
トラブルになりやすい生徒1:月謝を締め切りまでに支払わない
最初に解説するトラブルになりやすい生徒さんの特徴は、「月謝を締め切りまでに支払わない」です。
先生がレッスンを行なっていく上で、「払われるはずのお金が払われない」というのはかなり大きな不安点です。
特に個人教室の場合は規模も小さいため、「月謝を払わないまま生徒さんに逃げられてしまったらどうしよう」という不安を抱えている先生も少なくないでしょう。
ピアノのレッスンで生計を立てている先生の場合、月謝の未払いは致命的なトラブルです。
金銭のやり取りというシーンは、大きなトラブルが起きやすい部分でもあります。
月謝の支払いが遅れると、先生に強い不信感を抱かれる原因となってしまうでしょう。
支払われないこと自体だけでなく、「月謝を払ってほしい」と催促すること自体にもストレスを感じる先生も少なくありません。
「あとから払ったから大丈夫」ではなく、必ず決められた期日までにお金を支払うようにしましょう。
トラブルになりやすい生徒2:レッスンの無断遅刻や無断欠席が多い
続いてのトラブルになりやすい生徒さんの特徴は、「レッスンの無断遅刻や無断欠席が多い」です。
遅刻や無断欠席は、言わずもがな先生に迷惑をかけてしまいます。
特に無断欠席をされると、せっかく生徒さんのために空けていた時間が無駄になってしまうため、先生側は大きな損害を被ることとなります。
無断遅刻や無断欠席に注意することは、社会における基本的なマナーです。
できる限りレッスンの時間は守り、どうしても行けない場合は必ず連絡を入れるようにしましょう。
トラブルになりやすい生徒3:レッスン後の自宅学習を行わない
続いてのトラブルになりやすい生徒さんの特徴は、「レッスン後の自宅学習を行わない」です。
ピアノ教室において、自宅での自主学習は必須事項です。いくらレッスンを真面目に受けていたとしても、1回のレッスン時間は限られています。
自宅で繰り返し練習を行わなければ、上達は見込めないでしょう。
学んだことの復習や苦手の克服など、家に帰ったらレッスンを補う練習を必ず行う必要があります。先生も生徒には早く上達してほしいと思っているからこそ、練習をまったくしてこないと「なぜ練習をしないのだろう」と困惑してしまいます。
また、練習をしないと前回教えたことが身についていない状態のままとなるため、先生は前に教えたものと同じ内容のレッスンをしなければならなくなります。せっかくお金と時間をかけてレッスンを受けているのであれば、その時間を有意義にするためにも自宅学習はしっかりと行うことをおすすめします。
トラブルにならないピアノ教室の辞め方は?
長く続けていても、いつか必ず辞めることになるのがピアノ教室です。長くお世話になっていればいるほど、辞める瞬間と言うのは緊張するものですよね。
ピアノ教室を辞めるときというのも、トラブルが起きやすいシーンのひとつです。
ここからは、ピアノ教室を辞める際にトラブルが起こらないようにするためのコツについて解説します。
最後に先生と気持ちよくお別れできるよう、以下の点を認識して辞めるようにしましょう。
トラブルを避けるピアノ教室の辞め方1:辞める理由はほどよく無難なものを
最初のトラブルを避けるための辞め方のコツは、「辞める理由はほどよく無難なものを」です。
ピアノ教室を辞める際には、その理由を伝える必要があります。
ただし、理由については必ずしも本当のことをいう必要はありません。
本音と建前という言葉がある通り、言いにくい理由であれば建前の理由を用意することも選択肢のひとつです。
例として、以下のような理由で辞める場合は本当の理由を言わない方が良いでしょう。
先生によっては、ショックに感じてしまいやすいためです。
- 先生が苦手、合わないから
- ピアノが楽しくなくなったから
- 練習が面倒だから
学生の生徒さんの場合、建前として以下のような理由が良いでしょう。
- 成績が落ちてしまい、勉強に専念しなければならなくなったから
- 塾に通う必要が出てきたから
- 受験に専念したいから
- 部活動が忙しいから
以下の理由は、社会人の方でも使えます。
- 家庭の事情
- 介護が必要になったから
- 仕事が忙しくなったから
- ほかの習い事と時間が被ってしまったから
ただし地元のピアノ教室の場合は、嘘だとバレてしまうような建前を選ばないように注意しましょう。
たとえば親の介護を理由にした場合、元気そうな親と一緒に歩いているところを見られてしまうと気まずいものです。
また、辞める理由や先生によってはすぐに辞めさせてもらえず、代理案などを用いて引き止められるケースもあります。
引き止められた場合に備えて、辞める理由は複数個考えておくこともおすすめします。
トラブルを避けるピアノ教室の辞め方2:伝える手段に注意する
続いてのトラブルを避けるための辞め方のコツは、「伝える手段に注意する」です。
伝え方として主に考えられるのは、直接話す・電話・メール・LINEのいずれかでしょう。
親御さんが定期的に教室を訪れている場合は、直接伝えるのが最善です。
しかし、「先生とはあまり話したことがないため気まずい」「直接は言いにくい」と感じている親御さんも多いでしょう。直接伝えることに抵抗がある場合は、電話やメール、LINEでの連絡でも問題ありません。
ただし、電話の場合はかける時間帯に注意しましょう。レッスンの時間中や休日の場合は、電話に出られない場合もあるためです。
直接話す以外の選択肢であれば、電話よりも多忙の際に確認しやすいメールやLINEの方が親切と言えます。
トラブルを避けるピアノ教室の辞め方3:1ヶ月前には辞めることを伝える
続いてのトラブルを避けるための辞め方のコツは、「1ヶ月前には辞めることを伝える」です。
ピアノ教室を辞める場合は、できるだけ早く伝えるようにしましょう。生徒さんが辞めることによって、先生側でもスケジュールの調整などが必要になるためです。
目安として、1ヶ月前には伝えておくと安心です。辞める日の当日に突然「今日で辞めます」と伝えるのでは、大きな迷惑がかかってしまいます。
トラブルを避けるピアノ教室の辞め方4:お子さんが通っている場合は親御さんが連絡する
続いてのトラブルを避けるための辞め方のコツは、「お子さんが通っている場合は親御さんが連絡する」です。
未成年のお子さんをピアノ教室から退会させたい場合は、必ず先に親御さんが連絡しましょう。
お子さんの口から伝えるのはマナーの観点から見てやや問題がある上、本気だと信じてもらえない可能性もあります。
トラブルを上手に避けて楽しくピアノ教室に通おう
この記事では、ピアノ教室に通う上で発生しがちなトラブル、およびトラブルの解決方法や対策方法等について解説しました。
本来楽しいものであるはずの「ピアノを弾く」という経験が、トラブルによって嫌な思い出になってしまっては悲しいですよね。
トラブルを上手に避けて楽しくピアノを弾くためにも、今回の記事を参考に極力トラブルが起こらないよう日ごろから対策を重ねていきましょう。